今月の「はじめてのフランス料理」のメイン料理は、
フランス・イルドフランス地方の郷土料理、
豚肉のシャンバロン風。
耐熱皿に予めソテーした豚肉、しんなりするまで炒めた玉ねぎを入れて、
スライスしたじゃがいもで表面を覆い、フォンを注ぎ焼くもの。
じゃがいもの産地でもあるイルドフランス。
パリ郊外王侯貴族のため、かつて名シェフたちが宮廷料理を
芸術の域まで高めた歴史をもつこの地方の料理。
じゃがいも料理といえど、
美しく、素材の旨みが引き出され味わい深い。
じゃがいもで閉じ込められたトロットロのお肉、
玉ねぎとからみあって肉汁も旨みたっぷり。
もちもちのじゃがいもの層との組み合わせが絶妙です。
このフランスらしい調理法、時間はかかるけど、
オーブンに入れておくだけ。
なんにもしたくなくないけど食べたい、
のんびりしたいワインに日ぴったりです。
そして、ここに日本のごぼうを加えたのが、私のシャンバロン風。
ごぼうの土っぽい風味が豚、玉ねぎから出た旨みと相乗して、
赤ワインがあう、ガツンとしたおいしさに。
ごほうに染みた味も食感もおいしくて。
大皿や鍋の中に仕込んで、パーティ料理にもよさそうですね。
シャンバロン風、今回は豚肉でしたが、羊肉でもよく作られます。
ごぼう入り豚のシャンバロン風、冬の赤ワインタイムのお役に立ちますように。
*シャンバロンとは、ルイ14世のお妾さんの名前
*ごぼうは、フランスより日本のものの方が味があっておいしいですよ。