大切な仲間へ思い出となる時間を作るおもてなし。
食事の場合、サービスに加えてゲストを喜ばす料理メニューのアイデアも大切。
お腹も満足した食事の後は、食事時間をより楽しいものにするに
華やかな見た目と軽やかな食感があるデザートを用意すれば食卓もまた沸かせ成功です。
そんなデザートに今回は、バレリーナの衣装であるチュチュのイメージ、
ふわりと広がり飾られるフルーツのいろどり華やかなパヴロヴァをご紹介。
えっでも、甘いデザートとなると、太るのでは食べ過ぎではと心配ですが、ここでは安心を。
一般に料理には砂糖を使わないフランス料理。
ワインを飲みながら、コースを楽しむと血糖値がさがり、甘いものが欲しくなり、
最後の甘味でバランスをとっています。
おもてなしで食事を満足に終えるにも、甘いデザートは大切。
洋菓子を代表するフランス菓子が発展したのも、そんな背景からでしょう。
太る、ダイエットなどの罪悪感は気にせず、華やかにおいしいデザートを作って、
おもてなしを成功させましょう。
おいしく失敗しないパブロヴァのコツは、メレンゲです。
目次
おもてなしデザートのコツ
前菜・魚料理・肉料理・チーズと楽しんだ後は、甘いものと流れるフランス料理。
世界で最も食事に時間を費やし楽しむ文化があります。
より長い時間味わい楽しむ為にも食事の後のデザートは、軽く、口を楽しませることがコツ。
卵白を泡立てたメレンゲを焼くパブロヴァ、小麦粉、バターも使わないので軽く低カロリー。
パブロヴァの外はパリッと中はしっとりとろけるような軽い食感は、どんなにお腹がいっぱいでもつるり。
また材料も家庭にあるものなので、家庭でのおもてなし料理に
パヴロヴァ(Pavlova)とは
ロシアのバレリーナ、アンナ・パブロヴァに由来するオーストラリア、ニュージーランドが起源とされる菓子。
一般に焼いたメレンゲをベースにホイップした生クリームを詰め、フルーツで飾ったもの。
パブロヴァの生地であるメレンゲは、最初にビネガーを入れて泡立て、砂糖に加えコーンスターチを加える
もっちりした粘性がある食感が特長。
私のパブロヴァは、卵白3個に対して、砂糖100、ビネガー小さじ1/2、コーンスターチ小さじ1で
色つかないよう140℃くらいの低温で30分焼いた後そのまま冷まします。
*オーブンによって異なるので注意
クリームは、生クリームに水切りしたヨーグルトを加え、少し爽やかな味わいに。食後用には教室でも人気です。
メレンゲとは
卵白と砂糖を泡立てて作るメレンゲ。
一口にメレンゲといってもお菓子作りの目的によって異なり、
フランスメレンゲ、スイスメレンゲ、イタリアンメレンゲとあり作り方も異なります。
フランスメレンゲ:
卵白に砂糖を少量ずつ加えていき、角が立つまで泡立てたもの。
一般にメレンゲと呼ばれているものは、これにあたります。
ジェノワーズ(スポンジ)やビスキュイをはじめとした焼き菓子など、火を通して作る物に使用するのが
一般的で、使う目的によって砂糖の量や泡立て方で変化をつけられます。
今回のパブロヴァはこのフランスメレンゲで作りました。
イタリアンメレンゲ:
軽く泡立てた卵白に、約117℃に煮詰めた熱いシロップを垂らしながら泡立て続け、
シロップの熱で卵白の一部を熱凝固させて泡立てたもの。
しっかりとしたかたさがあり気泡も安定しているので、主に冷たいお菓子・バタークリーム・デコレーション
などに使います。
口の中でふわっと溶けてなくなるおいしさが特長で、バタークリームも軽くクセのない味に仕上がります。
また、絞り出しても形がきれいに残るので、デコレーションにも最適。
アイスクリームを覆うようにメレンゲを絞り出し、バーナーで焼き目をつければ、
おもてなしにも喜ばれる華やかさがありますね。
オントレメには欠かせない技です。
スイスメレンゲ:
卵白に砂糖を加え、湯せんで温めながら50℃まで上げ、湯せんから外して熱が冷めるまで泡立てたもの。
イタリアンメレンゲと同じく卵白の一部を熱凝固させているので、しっかりとしたかたさがあり気泡が
安定しています。スイスメレンゲの方がツヤと粘りが強く、水分を含まないため、よりかため。
主な使用用途は、冷たいお菓子やデコレーションなど。
教室では、フランスの定番デザート「ウーフアラネージュ」のレッスンで学べます。
メレンゲのコツ
ボール:メレンゲボールと呼ばれる大きな半球形のものが理想。フランスでは銅製のもので習いました。
たたきつけるよう泡立てるとき、半球のカーブが最適で、いろいろ試した結果
柳宗理の直系27cmのステンレス製が手入れも楽で教室では紹介しています。
泡立てるときにはボールに下に濡れふきんを敷き安定させ、油分や卵黄が入っていないよう気を付けます。
泡だて器:メレンゲの泡は、泡だて器のワイヤーのふくらみによって立つので「ふくらみ」があり、
手で回転させるにも長いものの方が大きく回転でき、泡立ちも早く疲れないです。
私はワイヤーが固くしっかりして、しっかり握れる長さ40cmのマトファー社を使っています。
卵白:
新鮮な卵の卵白は粘性があり濃度が高く泡立ちにくいが、タンパク質(オブムチン)のコシが強く、
きめが細かく安定したメレンゲができ、
古くなるに従い水っぽくコシが弱くなり空気を抱き込み泡立ちやすいが、安定しないメレンゲになります。
しっかりしたメレンゲを作るにも新鮮な卵の卵白がお勧めです。
砂糖:
泡だて器で泡立てる場合、全体が泡になったら1/3くらい砂糖を加え、泡のきめが細かくなった時、
仕上げと3回くらいに分けて加え、泡のきめを細かくそろえるようゆっくり回転させて泡をしめます。
ブレンダーを使う場合は、最初から少量の砂糖を入れて泡立て、泡のきめにあわせて2回くらい、
仕上げの砂糖を加えた後はブレンダーの速度も落とします。
食後のデザートソース
食後のデザートは手間をかけずに料理と同じく、旬を楽しみたい。
3月は赤ワインと一緒にフードプロセッサーに掛けるだけのカルメンソースのご紹介。
砂糖、赤ワイン、苺の配合は、1:5:10。
パブロヴァばかりでなく、アイスクリーム、ヨーグルト、チーズケーキにも
よく合って大人の味わい。ワインがすすんだ食後のデザートにぴったりです。
メレンゲをマスターして、デザートに伴うお菓子のお話も交えれば、
食事の会話も楽しい、おもてなしが成功できそうですね。